好きって。
体育館で校長の長話を聞きながらボーっとしてたら美咲が話しかけてきた。
「悠ー」
「なんだーうっせえぞー」
「つらぁ」
「なんだよー」
「…あのさ」
美咲が何かを言おうとしたところで近くにいた先生に怒られた。

「あとでね」

美咲にクチパクで言われて頷いた。


校長の話しが終わってみんなお待ちかねのクラス発表の時間。

昇降口に移動して自分の名前を探す。
みんな受験生みたいな顔して必死になってる。

「あったー!!悠の名前あったよ!!」
「人の名前はいいから自分の探しなよ。」
美咲はコクコクと頷いて探し始めた。

どうやら美咲とは違うクラスのようだ。

「あ、瑞希」

結局太一と美咲、私と瑞希で別れた。
「あーもう!悠と離れちゃったー!!遊びに行くからねー!」
「美咲よろしくなー」
「もう、最悪~なんでよりによって太一なの!!」
「うわ、ひでぇ」
「瑞希!悠をよろしくね!!」
「なんだそれ、よろしくされなくても瑞希とは仲いいし」
「あはは…えっと、悠よろしくね」
「えーなんでそんな改まってんの…」
みんなで少し話して笑って、クラスに移動した。

「悠、僕強くなるからね」
突然宣言されて困惑してたら
「あ、ごめん気にしないで!!」
慌てて瑞希が笑ってた。

「え、えっと…ふぁいと!…でいいのかな?」
「ありがとう」

その後も何事もなくSHL(ショートホームルーム)も終わって下校の時間になった。
「悠、帰ろうか。さっき廊下で待っててって太一からメッセ来てたよ」

「あーうん、わかった。帰ろー」
私が疲れたーって伸びをして瑞希が真似して伸びをした。
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