好きって。
認めちゃダメだと思ってた。
私は男っぽくてイケメンでいないとダメなんだと思ってた。
女の子らしくしたら気持ち悪いって言われそうで。

心のどこかで瑞希が私と一緒にいてくれるのがずっと続いたらいいなって思ってた。
でもそれは、美咲や太一とは違うような気がして認めたくなかった。
関係が崩れてしまうのが、みんなと一緒にいられないのが。
たくさんの不安が怖かった。

「悠、ごめん。」
「瑞希!!!!」
「な、なに!!」
「す、すき…!」
「え、え!?」
「ずっと、すき」
「悠、気遣ってる?」
「違うの…怖かったの…好きだったの…」
「悠…。」

「太一、先越されたけど」
「ん?」
「私は太一が好きです!!!!」
「おう」
「え…」
「なに?言ってほしいの?」
「……」
「すきだよ、美咲」
「ふ、ふふふ…へへ!」
「幸せそうな顔だな」
「悠、よかったね!」
「ご、ごめん。取り乱して…」
「いや、これはこれでレアな悠が見れてラッキーかな。」
「太一め、からかうなし」
「瑞希よかったね!!レアな瑞希も見れてよかった!」
「や、やめて…」
「は?なに?今更恥ずかしがってんの?人にき」
「あー!!だめだめ!!悠ごめん!!!!」

みんなでたくさん笑った。
楽しかった。
みんなが好きだなって思った。
瑞希には言えなかったけど、髪の毛下ろし始めたのは瑞希がかわいいねって言ってくれたからなんだよね。
ばーか。
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