いつもの場所
4TH PLACE
1. 罠
『ちょっと昔の写真使いたいんだけど、卒アルもってない?あったら持ってきてほしいんだけど。』
久しぶりに連絡があったのは同じ学校だった武司(たけし)。
凛々子は快諾したものの少し疑問だった。『卒アルならもっと仲良かった友達に借りればいいのに…』
確かに武司と凛々子は家も近く、卒業してからもたびたび顔を合わせたが、それは単なるご近所付き合いに等しかった。
そして彼女は指定された場所へ歩いた。近所の喫茶店だ。
暑い中、たった数分だったが額から汗が垂れた。最近は運動不足だから暑さに弱くなったのかと、喫茶店に着くとすぐかき氷を注文した。
『呼び出しときながら遅いな。』
そんな事を考えていると店員が申し訳なさそうな顔で近づいてきた。
「お客様申し訳ございません。ご注文いただいたかき氷ですが、あいにく機械の故障で…」
「あ~わかりました。なら、これで。」
そういって凛々子はミニサイズのパフェを指差した。
彼女は今、かき氷以外の気分ではなかった。しかし他に食べたいものを探すのに時間もかかりそうだし、そんな事に店員を目の前で待たせるのはこちらも気を使うだろうと、たまたま目についたパフェを頼んだのだ。
店員が去るのと同時に武司が目の前に座った。
『ちょっと昔の写真使いたいんだけど、卒アルもってない?あったら持ってきてほしいんだけど。』
久しぶりに連絡があったのは同じ学校だった武司(たけし)。
凛々子は快諾したものの少し疑問だった。『卒アルならもっと仲良かった友達に借りればいいのに…』
確かに武司と凛々子は家も近く、卒業してからもたびたび顔を合わせたが、それは単なるご近所付き合いに等しかった。
そして彼女は指定された場所へ歩いた。近所の喫茶店だ。
暑い中、たった数分だったが額から汗が垂れた。最近は運動不足だから暑さに弱くなったのかと、喫茶店に着くとすぐかき氷を注文した。
『呼び出しときながら遅いな。』
そんな事を考えていると店員が申し訳なさそうな顔で近づいてきた。
「お客様申し訳ございません。ご注文いただいたかき氷ですが、あいにく機械の故障で…」
「あ~わかりました。なら、これで。」
そういって凛々子はミニサイズのパフェを指差した。
彼女は今、かき氷以外の気分ではなかった。しかし他に食べたいものを探すのに時間もかかりそうだし、そんな事に店員を目の前で待たせるのはこちらも気を使うだろうと、たまたま目についたパフェを頼んだのだ。
店員が去るのと同時に武司が目の前に座った。