いつもの場所
4. 窓の外
凛々子は疲れていて幻覚を見たかと思ったが、それは現実だった。
なんと一階の庭にあったはずの物干し竿の先端が窓に映っていた。
慌てて窓からそっと顔をだし下を覗いた。
そこにはさっきまで隣に座っていた淳がこちらに向かって物干し竿で窓をつついていた。
想像を絶する出来事に凛々子は心底恐怖心を覚えた。
『ストーカーってこうゆうこと?!』
長年一緒にいた淳をこの一瞬で、凛々子の『元カレ枠』からも外れそうになった。
彼女は止まぬ動悸と手のひらの汗で、それ以上窓から顔を出すことができずに身を潜めていると外から声がした。
近所迷惑になるほど大きな声だったが、それでも顔を出すことはできなかった。そしてその間も物干し竿の先が窓の向こうでゆらゆら揺れていた。
「凛々子!!聞こえてるんだろ!顔出せよ!それと携帯!拒否るなって!」
そう、凛々子は喫茶店から帰るとすぐに淳からの連絡を一切とれないように携帯の拒否機能を設定したのだった。
15分程経つと、外は落ち着いていた。
それでもまだ恐怖心を拭いきれない彼女は、それからも一時間くらい息を飲んで部屋のすみにうずくまった。
もう大丈夫だろうとゆっくり外を偵察すると、既に淳の姿は無かった。そしてゆっくりソファーに座り直した。
凛々子は疲れていて幻覚を見たかと思ったが、それは現実だった。
なんと一階の庭にあったはずの物干し竿の先端が窓に映っていた。
慌てて窓からそっと顔をだし下を覗いた。
そこにはさっきまで隣に座っていた淳がこちらに向かって物干し竿で窓をつついていた。
想像を絶する出来事に凛々子は心底恐怖心を覚えた。
『ストーカーってこうゆうこと?!』
長年一緒にいた淳をこの一瞬で、凛々子の『元カレ枠』からも外れそうになった。
彼女は止まぬ動悸と手のひらの汗で、それ以上窓から顔を出すことができずに身を潜めていると外から声がした。
近所迷惑になるほど大きな声だったが、それでも顔を出すことはできなかった。そしてその間も物干し竿の先が窓の向こうでゆらゆら揺れていた。
「凛々子!!聞こえてるんだろ!顔出せよ!それと携帯!拒否るなって!」
そう、凛々子は喫茶店から帰るとすぐに淳からの連絡を一切とれないように携帯の拒否機能を設定したのだった。
15分程経つと、外は落ち着いていた。
それでもまだ恐怖心を拭いきれない彼女は、それからも一時間くらい息を飲んで部屋のすみにうずくまった。
もう大丈夫だろうとゆっくり外を偵察すると、既に淳の姿は無かった。そしてゆっくりソファーに座り直した。