さよなら、もう一人のわたし
「一緒に行かないよね?」
「お兄ちゃんがチケット持っていたから一緒に行けば?」
その言葉にドキッとする。
あの日以来、彼に会うことはなかったが、彼のことを考える機会は増える一方だ。
「尚志さんの連絡先も知らないし」
「聞いてないの? 全く」
わたしは千春から彼の番号やメールアドレスを教えてもらった。
「迷惑じゃないかな」
妹の友達というだけでわたしは彼とは親しくない。
「お兄ちゃんに会いたくないの?」
「会いたいけど」
「それなら電話しなさいって。大丈夫。京香に暴言を吐かせないからね」
千春のこの自信はどこから来るのか全く分からなかった。
「お兄ちゃんがチケット持っていたから一緒に行けば?」
その言葉にドキッとする。
あの日以来、彼に会うことはなかったが、彼のことを考える機会は増える一方だ。
「尚志さんの連絡先も知らないし」
「聞いてないの? 全く」
わたしは千春から彼の番号やメールアドレスを教えてもらった。
「迷惑じゃないかな」
妹の友達というだけでわたしは彼とは親しくない。
「お兄ちゃんに会いたくないの?」
「会いたいけど」
「それなら電話しなさいって。大丈夫。京香に暴言を吐かせないからね」
千春のこの自信はどこから来るのか全く分からなかった。