ゆらside

私は今日も目覚めた。
今日も生きている。
それだけでも嬉しかった。

ガラガラ・・・・

「ゆらちゃん、おはよう。検査の時間よ。」
病室の扉が開き、看護師さんが検査の時間を教えるために、そして検査をするために入ってきた。
私の病室は6人部屋。なのに病室は私だけの空間になっている。
「おはようございます。」
私は毎日7時に検査を受け、異常がなければ学校へ行く。異常があれば行けない。
検査の内容は、握力テストと肺活量チェック。この2つ。
「じゃあ、これを思いっきり握ってね。」
「はーい。」
私はいつも通り握った・・・・はずだった・・・・
結果を見た看護師さんの顔が曇った。なのに・・・・
「うん、大丈夫ね。」
って・・・・
大丈夫じゃないのに大丈夫って嘘をつくんだね。
肺活量チェックは大丈夫だった。

そして、朝ごはんが運ばれてくる。薬も一緒に。
相変わらず、ここの病院食は美味しい。
ご飯を食べたあと、私は制服に着替えて学校へ行く準備をした。















こんな、当たり前のようで当たり前じゃない世界。
それが白い箱で過ごしてきた私の世界。
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