大切な人へ
ー先生sideー
暗い部屋で目が覚めた…どこだ?
目だけを動かし部屋を見ていると
だんだん思い出してきた…!
俺、寝ちゃったんだ_____
かばっと起き上がって見回しても
彼女がいない
ベットの縁までいって__
「おっと…」
思わず声が出てしまった
彼女が床で眠っている
こんなところで…
自分にかけてくれたであろう布団を
今度は彼女にそっとかけた
どうしよう…
今帰ってもカギも閉められないし
時計を見ると3時。起こすのも可哀想だし
結局また横になり 寝息をたてる彼女を見下ろした
閉じていてもわかる大きな目と長いまつ毛、
すっと通った鼻に小さな口、
手入れされた綺麗な髪
1つずつに見とれる…
顔も小さいなー
『…ん』
彼女の甘い声にとっさに目を閉じた
寝返りをうっているような音
体が痛いんだろうな 罪悪感を感じる
目を開けると背中を向けて布団はずれていた
服がめくれて見える綺麗な背中
キュッとしまったクビレに目が行ってしまう
…… 。
それを隠すようにまた布団を掛けなおす
この状況でもし彼女が同世代なら
生徒ではなければ
全く逆の行動をとっていたかもしれない
感情を抑え、優しい教師であろうとするのは
彼女が…藍野さんが生徒だから