ラブ パラドックス
「店長!おつかれです。なるほど、そういうことか。これからデートですか」
わたしと湊さんを交互に見やり、大げさに何度も頷く中村くん。夏目くんの前でデートだなんて言わないで。
「先ほどはご来店ありがとうございました」
「いえ」
お互い小さく一礼した夏目くんと湊さん。にっこり、笑顔を添えて。
「凛子ちゃんと夏目さん、同期なんだっけ?」
「そうなんですよ。でも同期は二人きりらしいですよ」
「へえ…」
「店長知ってます?司法書士の合格率って、3%台らしいですよ。消費税より低いって、なんか凄くないですか?」
明らかに私に向けられた質問に答えたのは中村くん。湊さんは「へえ、すごいね」と、素直に感想を述べた。
中村くんは、以前湊さんを”数字の鬼”と呼んだけど、いつも優しいから全然想像できない。
わたしと湊さんを交互に見やり、大げさに何度も頷く中村くん。夏目くんの前でデートだなんて言わないで。
「先ほどはご来店ありがとうございました」
「いえ」
お互い小さく一礼した夏目くんと湊さん。にっこり、笑顔を添えて。
「凛子ちゃんと夏目さん、同期なんだっけ?」
「そうなんですよ。でも同期は二人きりらしいですよ」
「へえ…」
「店長知ってます?司法書士の合格率って、3%台らしいですよ。消費税より低いって、なんか凄くないですか?」
明らかに私に向けられた質問に答えたのは中村くん。湊さんは「へえ、すごいね」と、素直に感想を述べた。
中村くんは、以前湊さんを”数字の鬼”と呼んだけど、いつも優しいから全然想像できない。