ラブ パラドックス
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「おつかれー」
「おつかれです」
シャンパンで乾杯して、早速前菜のカルパッチョをいただく。
幸せ。
湊さんの仕事終わりに合わせて、待ち合わせは19時。
最近オープンしたバルを、湊さんが予約してくれていた。
終業後、時間に余裕があったので、いったん家に戻り明日からの帰省の準備をし、着替えてから家を出た。
お洒落な店内を見渡す限り、男女のカップルのみ。
この中に、私たちのように非カップルはいるのかな。
もう一口シャンパンを口に含んで、ふと、夏目くんが頭に浮かんだ。
酒は1杯だけにしろと、くぎを刺されたからだ。