ラブ パラドックス
ーepilogueー
「葉月と付き合うことになりました。公私混同しないよう努めますが、万が一、目に余る行動があれば注意してください」


翌朝、出勤してきた前田先生のデスクに出向き、そう伝えた夏目くん。


デスクの拭き掃除をしていたわたしは、ぽかんだ。

そんな、まさか先生に報告するともしないとも考えていなかったから。


「ほらお前も来いよ」と呼ばれ、慌てて夏目くんの隣に並び、除菌クリーナーを持ったまま深々と頭を下げた。


さすが体育会系。とくくってしまっていいのか。

それとも、ただ単に夏目くんの性格なのか。


上司に報告するのは当然で、隠す気なんて更々なかったらしい。


潔い男らしさ。

頭を下げていてもわかる姿勢の良さ。


かっこいいなあ。


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