ラブ パラドックス
でもそれはお互いさまで、あっちは彼氏と別れた寂しさを紛らわすことができたらよかっただけだった。
次の彼氏ができたから出て行ってくれと言われ終わった。あっさりとしたものだった。
水泳選手としての自分の限界を認めたくなくて無理をし続けた結果、選手生命を絶たれた俺は、生きているのが辛かった。
水泳が全てだった俺は、命を奪われたも同然だった。
あの地獄のような日々から、少しづつどうにか抜け出した俺が、身体だけの関係を拒絶するのは、あの頃のことを思い出したくないからだ。
付き合う前の葉月と体を重ねたときは、ただ葉月を好きで、帰したくなくて、精神的に不安定な葉月の隣にいて寄り添ってあげたくて。
とにかく想いがあふれてどうしようもなかった。
それを葉月が受け入れてくれて、夢中で抱いた。
過去を思い出すことは一瞬もなかった。
次の彼氏ができたから出て行ってくれと言われ終わった。あっさりとしたものだった。
水泳選手としての自分の限界を認めたくなくて無理をし続けた結果、選手生命を絶たれた俺は、生きているのが辛かった。
水泳が全てだった俺は、命を奪われたも同然だった。
あの地獄のような日々から、少しづつどうにか抜け出した俺が、身体だけの関係を拒絶するのは、あの頃のことを思い出したくないからだ。
付き合う前の葉月と体を重ねたときは、ただ葉月を好きで、帰したくなくて、精神的に不安定な葉月の隣にいて寄り添ってあげたくて。
とにかく想いがあふれてどうしようもなかった。
それを葉月が受け入れてくれて、夢中で抱いた。
過去を思い出すことは一瞬もなかった。