ラブ パラドックス
「ちょっと!」
「なんだよ」
いつも上から見下ろす顔が、自分より高い位置にあって新鮮だ。
デレる葉月もかわいくてたまらない。
「仲直りしようぜ」
「…うん」
そのまま散々キスしまくって、合間に気持ちを伝えた。
俺が好きだと言うたびに、最初は恥じらいが見えた葉月も、きちんと言葉にしてくれた。
でもすぐ言葉にできなくなって、互いの服を競うように脱がし合って抱き合った。
一緒にシャワーをして、葉月が作ってくれた夜食を食って、ベッドで寝ころんで動画を見ながらキスをしていると、いつの間にかスマホは手から離れて。
まどろみの中キスを繰り返し、葉月を抱きしめて眠りに落ちる幸せな瞬間に。
「夏目くん、起きてる?」
葉月の声が聞こえた気がする。でももう目も開かない。