ラブ パラドックス
夕食は外で済ませ、俺の家に帰って早速スパークリングを開けた。
それっぽいグラスに注ぎながら、葉月が酔う前に、と話を切り出した。もうずっと前から考えていたことだ。
「今年の盆休み、一緒に俺の実家に行かないか?」
「え?」
「のんびり一泊するか」
「え?」
「なんだよさっきから」
「いいの?だってその…ご両親とか、おじいさんおばあさんと、ご兄弟もいるんじゃないの?」
「だけじゃねえよ。夏目家は毎年盆に親戚連中が集まるんだけど、お前をそこに連れていきたい」
「え、あの、」
「お前を紹介したい。会ってくれるか?」
「…私もお会いしたい。夏目くんのご家族に」
「よかった」
「やばい。緊張してきた。今日絶対酔う。またやらかすかも」
「俺がいるから安心して酔えよ」
「やだ、泣きそう」
まだ飲んでないのに、真っ赤な顔した葉月が、瞳に涙を浮かべて笑う。
俺もつられそうになるからやめてくれ。
心の中で叫んだ。
それっぽいグラスに注ぎながら、葉月が酔う前に、と話を切り出した。もうずっと前から考えていたことだ。
「今年の盆休み、一緒に俺の実家に行かないか?」
「え?」
「のんびり一泊するか」
「え?」
「なんだよさっきから」
「いいの?だってその…ご両親とか、おじいさんおばあさんと、ご兄弟もいるんじゃないの?」
「だけじゃねえよ。夏目家は毎年盆に親戚連中が集まるんだけど、お前をそこに連れていきたい」
「え、あの、」
「お前を紹介したい。会ってくれるか?」
「…私もお会いしたい。夏目くんのご家族に」
「よかった」
「やばい。緊張してきた。今日絶対酔う。またやらかすかも」
「俺がいるから安心して酔えよ」
「やだ、泣きそう」
まだ飲んでないのに、真っ赤な顔した葉月が、瞳に涙を浮かべて笑う。
俺もつられそうになるからやめてくれ。
心の中で叫んだ。