ラブ パラドックス
「そうか?」
「筋肉質だから体温高いんだろうけど、そういう意味じゃなくて。名前の由来は太陽の陽?」
「ああ、太陽のようにでっかく温かい人間になってほしいって名付けられたらしい」
「その名の通りだね」
「そうでもないぞ。お前の水着姿を世の中の男誰一人だって見せたくなくて、水着を買いに行くような小さい男だぜ?」
「んー、そんなことないよ。陽といると自分がどんどん甘えた人間になっちゃってる」
「だめなのか?」
「だめって言うか、お父さんが死んじゃってからずっと張りつめてた気がゆるっゆるになっちゃう。もう二度とピンと張れなくなっちゃう気がして怖い」
「お前は俺に甘えりゃいいんじゃねえの?」
お父さん。
凛子が今まで時々話した時の呼び方は『父・父親』のどちらかだ。何かあったのだろうか。
「筋肉質だから体温高いんだろうけど、そういう意味じゃなくて。名前の由来は太陽の陽?」
「ああ、太陽のようにでっかく温かい人間になってほしいって名付けられたらしい」
「その名の通りだね」
「そうでもないぞ。お前の水着姿を世の中の男誰一人だって見せたくなくて、水着を買いに行くような小さい男だぜ?」
「んー、そんなことないよ。陽といると自分がどんどん甘えた人間になっちゃってる」
「だめなのか?」
「だめって言うか、お父さんが死んじゃってからずっと張りつめてた気がゆるっゆるになっちゃう。もう二度とピンと張れなくなっちゃう気がして怖い」
「お前は俺に甘えりゃいいんじゃねえの?」
お父さん。
凛子が今まで時々話した時の呼び方は『父・父親』のどちらかだ。何かあったのだろうか。