ラブ パラドックス
プイとそっぽを向いた凛子。目の前に現れた華奢な首筋に舌を這わせると、「ふん」とまだ怒っている。
言い過ぎたか。
「凛子。好きだよ」
指先で顎をあげてこっちを向かせてキスをする。
「ずるい」
恨めしそうに俺を睨む凛子だが、次第にこわばりが消え笑顔になった。
「陽は今までどんな誕プレもらったことあるの?」
「誰から?」
「その…女の子から」
こいつ、俺のこの昂ぶりを見て見ぬふりか?とりあえず一回口を塞いでみる。
「誤魔化さないでよ。教えて」
「誤魔化してねえよ。昔はファンだっていってくれる子から何かしらもらったことあるけど、そういうのうちのクラブ厳しくて、その後の行方は知らない」
「そうなんだ…じゃなくて。元カノから」
「もらったことない」
「嘘つかないでよ」
「嘘じゃねえよ」
ふん。と背を向けた凛子だが、後ろから攻めるチャンスにしか思えない。
「なあ、ヤキモチ?」
「違いますけど。陽が素直に言わないから」
「ほんとにもらったことねえし」