放ったボールが虹を描けば
「________間に合った!?」
ぜえぜえと息をしながらそう言ったのは、
篠崎先輩だった。
「ま、間に合ってます!1分ですけど!」
「ギリギリセーフ……」
篠崎先輩はほっとしたように息をはき、
急いで準備に入った。
まだ肩で息をしている。
走ってここまで来たのかな……?
「傑、ああ見えて朝超苦手なんだよ」
私の表情が分かりやすかったのか、
森下先輩が教えてくれた。
「え!意外です!」
篠崎先輩は、なんでもさらっとこなしそうなイメージだ。
朝が苦手なんて……ちょっと可愛いかも。