放ったボールが虹を描けば
「え、いいの?」
「へっ?」
“いいの?”
そんなの、こっちが聞きたいんですけど。
「ぜひお願いしたいんだけど。」
「えっ!?」
えっ、えっ、今、
ぜひとか言った!?
「やってよ、モーニングコール」
「……は、はい!
任せてください!」
うわぁぁぁぁ、まさかの承諾だったぁぁ!
あまりの嬉しさに、頭が真っ白になる。
森下先輩笑ってるし。
ゆ、夢みたい………
「じゃ、番号交換。」
私が上の空になっていると、先輩が携帯を差し出した。
あ、そっか、番号交換……!
ピロリンッ
私の携帯が、篠崎先輩の番号を登録したことを示す。
「じゃ、よろしく」
そう言って、篠崎先輩は教室へと去っていった。