O.N.P. 〜END for NEXTAGE〜
「ねぇ、私の話するのはいいけどさ、私のペアを貶すのやめてくれる?」
のんちゃんだ……
でも、のんちゃんのペアはきっと先輩。
「私のペア」って何の話だろう……
「あ、乃々葉さん……」
「いや違うよ!乃々葉さんは、あの他の寒河江の人と違って強いなって話してたの!」
「だから、私のペアなんだけどそれ。大切な大切なペアなんだけど?」
「ペアって……乃々葉さんのペアは先輩じゃん。」
「私のプレーを理解してくれるのは、あいつしかいない。昨日団体メンバーに選ばれたから1晩考えたんだけど、やっぱり私辞退してくる。」
「ちょ、何バカな事言ってるの!?そんな事言ったら個人戦まで……」
「あいつが出ないなら私も出ない。私が今までテニスを楽しめたのは、『いつかあいつと組めるから 』って思ってたから。ようやくその願いが叶おうとしてたのにこうなってるのなら、私はここにいる意味が無い。」
「乃々葉さん……でも、その人だって乃々葉さんの活躍を祈ってるんじゃない?」
「私もあいつの活躍を祈っているよ。」
キーンコーンカーンコーン
鐘が鳴った。
やばい、教室に戻らないと。
私は急いで教室に戻った。