ポンコツ同盟

とりあえず今日は、少しだけ散歩をして病院に帰ることにした。

外の空気は清々しくて、早く着いてしまうのがもったいなくて、いつもと違う道に入って少し遠回りをした。

「…ん?なんで?」

私はある一軒家の前で足を止めた。

そこには、1輪の大きくて立派な向日葵が咲いている。

別にそれはおかしいことではないけれど。

「…今12月だよね?」

そう、今は真冬。なのにどうして向日葵が咲いているのか。

「そこ、邪魔なんだけど。」

「へ?」

少しの間、ぼーっと向日葵を眺めていると、同い年くらいのボサボサヘアーの男の子に声をかけられた。

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