ポンコツ同盟

あれよあれよと炬燵の中に誘導された。

「あの…」

「寒かっただろう。今すぐあったかいココア入れてあげるからね。ところで君、名前は?」

「…宮地陽香です。」

「そうか、はるかちゃんか、幹生をよろしく頼んだよ。」

そう言って笑顔でキッチンに向かうおじいさん。

「ごめん。ほんとにうちのじいちゃん、突っ走るタイプで。まあ暇ならココア飲んでいったらいいよ。」

「…はあ。」

「ところで、どうして君はここを覗いてたの。」

「あ、いや、別に大したことじゃないんだけど、この時期に向日葵咲いてるの珍しいなあと思って。」

「ああ、そういうこと。」

ボサボサくんは、こたつの中に肩を押し込んだ。

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