ポンコツ同盟

「樋口が教えてくれたんだぜ?荒川が先生に小林のことチクろうとしてるから、今日そのことで呼び出されるだろうって。」

「は!?」

そもそも俺は先生に言おうとなんてしてないし、先輩に仕返ししようって言い出したのは樋口だ。なんで、こんな、まさか。

樋口は俺を裏切った…?

裏切られるってこんなに辛いんだな。俺は小林をこんな気持ちにさせてたんだな。ごめん。

「はあーあ。残念だったね。」

いつも無表情の樋口がうっすら笑っている。

その言葉を聞いて、先輩がお腹を抱えて笑った。

「ほんと残念だな、荒川。俺に逆らうやつはこうなる運命なんだよ。諦めろ。」

惨めだ。

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