ポンコツ同盟

それからずっと、俺は樋口の友達だ。

彼は人を怒らせることが多いからヒヤヒヤすることも多いが、俺が今、笑っていられるのは彼のおかげだと思う。

彼のおかげで俺は、なりたくない自分にならなくてすんだ。

「荒川ー。僕のノートもとってきてー。だるい。」

「自分でとってこい!」

いくら俺の恩人だと言っても、彼の性格には認められない部分もあるわけで、そこはきちんとしめないといけない。

俺と樋口は、正反対の性格だとよく言われる。でもだからこそ、この関係が成り立ってるのだろう。

決して生易しいだけではない関係。

これが、俺と樋口の関係。

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