ポンコツ同盟
咲ちゃんは驚いた。でも驚いた理由は、俺が思っていたものとは違った。
「やっと自覚したの!?おっそ!」
一言目にそう言われた。
「匠さ、たぶんもっと前から優人のこと好きだよ。それこそ小学生のときから。」
「うそ!?」
「ほんとほんと。私も小学校の頃、優人のこと好きでさ、」
「は!?」
「私が優人に近づくたびに、匠すごい殺気ぶつけてきてたんだけど。無意識とはね。」
「…。」
「私、匠とライバルかあってしみじみ思ってたんだけど。あ、今は別の人が好きだから敵じゃないよ。安心して。」
天真爛漫な幼なじみは笑顔で続ける。