ポンコツ同盟

咲ちゃんは驚いた。でも驚いた理由は、俺が思っていたものとは違った。

「やっと自覚したの!?おっそ!」

一言目にそう言われた。

「匠さ、たぶんもっと前から優人のこと好きだよ。それこそ小学生のときから。」

「うそ!?」

「ほんとほんと。私も小学校の頃、優人のこと好きでさ、」

「は!?」

「私が優人に近づくたびに、匠すごい殺気ぶつけてきてたんだけど。無意識とはね。」

「…。」

「私、匠とライバルかあってしみじみ思ってたんだけど。あ、今は別の人が好きだから敵じゃないよ。安心して。」

天真爛漫な幼なじみは笑顔で続ける。

< 142 / 377 >

この作品をシェア

pagetop