ポンコツ同盟

高校に入ると、俺と優人はクラスが離れた。と言っても、隣のクラスだが。優人と咲ちゃんは同じクラスだ。

いつも弁当はどちらかのクラスで一緒に食べる。

「都築と梶原ほんとに仲良いよな。」

と、周りからも認識されていた。

だけど学校では、恋人らしいことは一切しない。周りにバレてはいけないのだ。授業以外は、あくまでも親友として、四六時中優人の隣をキープした。誰にも譲れない。

しかし、ある日、俺が耐えられなかった。思春期の男子高生だ。そりゃあムラムラするときだってある。放課後の教室、優人とふたりきりだったから、抑えきれず、触れるだけのキスをした。優人は制止したが、笑いながら受け入れてくれた。

それがいけなかった。

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