ポンコツ同盟
「笛木料理上手だなあ。」
樋口くんの目はキラキラしていた。
「…ありがとう。」
「そうだ、明日から僕の弁当も作ってきてよ笛木。」
「は?」
「食費は出すから。」
別にまとめて作るから、一人増える分には問題ない。
それに食費も出してくれるなら…いや、
「そうだ樋口くん。食費はいらないから、俺に勉強教えてくれない?」
「は?」
「樋口くん頭いいじゃん。勉強教えてよ。」
俺の言葉に樋口くんは苦い顔をする。
「ええー…めんどくさい…でも弁当…あー…」
頭を抱えて悩んでいたが、バッと顔をあげた。
「よし、わかった。勉強教える。弁当のためだ。」
こうして、弁当と勉強の交換が始まった。