ポンコツ同盟
「…愛華ちゃん可哀想。大丈夫?」
男子たちが去ったあと、後ろの席の鈴木樹里ちゃんがボソッとそう話しかけてきた。
「へ?何が?」
「お姉さんと比べられるの辛くない?」
「うーん。劣等感とかないわけではないけど。でも、京ちゃんいい子だし。それに、京ちゃんいなかったら私この学校入れてないし。いつも京ちゃんが勉強教えてくれるんだ。優しいお姉ちゃんだよ。だから私全然可哀想じゃない。」
「…そっか。ごめん、可哀想とか言って。」
「いいよ。心配してくれてありがとうね。樹里ちゃんにも今度京ちゃん紹介するね。絶対好きになるから。」
そう言うと、樹里ちゃんは笑いながら頭を撫でてくれた。