ポンコツ同盟
「何も…」
「何もってことはないでしょ。そんなとこにうずくまって。あれか?生理痛?」
「違います。」
この男、デリカシーがなさすぎる。
そいつは私の隣に座ってきた。
「…あなたこそ、何してるんですか。」
「授業がつまらなすぎてね。抜け出しちゃった。」
常習性のある言い方。サボり魔か。
「それで、君はどうしたの?見ない顔だ。1年生?」
「…はい。」
「名前は?」
「…清水です。」
「そうか。僕は2年の樋口だ。」
先輩かよ。
「清水さん、何があったの。」
「…別に何も。」
「僕はね、一度気になると、答えが分かるまで一晩中眠れなくなるタイプなんだ。君は僕の睡眠時間を減らす気か?」
「は?」