ポンコツ同盟
「あっはははは!ひー。久しぶりだ、こんなに笑ったのは。」
京ちゃんに向いていた視線が一気に樋口先輩へ向く。
私は静かに京ちゃんの方へ歩いた。
「京ちゃん、私は大丈夫だよ、ありがとう、ごめんね。」
「愛ちゃん…」
京ちゃんは抱きしめると、体を震わせて泣いた。
樋口先輩は愉快そうに笑う。
「いやあ、こんなに綺麗なものを見るのは久しぶりだね。」
「へ、」
「清水妹、君はもっと自分に自信を持つべきだ。助けてくれる人がいるっていうのは、君の才能だ。それから清水姉、妹がこんなに真っ直ぐ育ったのは、君がとてもいいお姉さんだからだろうね。優しくて強い。君たちは最強の姉妹だ。」
最強なのはきっと、樋口先輩の方だ。