ポンコツ同盟
シュッ。ボトン。
「…。」
見事に空ぶった樋口。
「ごめん、僕球技苦手なんだ。」
「…そうか。」
その後も、樋口は体育館の2階までボールを飛ばしたり、顔面キャッチしたり、大変だった。
まだ序盤の練習なのに、どうしてこんなにも疲れるのだろう。
基礎練が終わり、いよいよ2チームに別れて試合だ。
樋口とは別のチームになった。
「えー。僕休憩でいいよー。だるー。 」
樋口の駄々をこねる声が聞こえる。
「いや、ローテだから。強制参加だから。」
「えー。僕下手くそでみんなの足引っ張ったらいけないから、休憩するね。みんな頑張って、だるいだろうけど。」
「お前、最後のが本音だろ。」
荒川に引きずられてしぶしぶコートに入っていた。