ポンコツ同盟
「静江さん!あの人は慎一郎さんじゃないです!私の知り合いの男の子です!」
「え?あなたも慎一郎さんの知り合いだったの?」
「だから!あれは慎一郎さんじゃない!」
「慎一郎さーん!」
「おばあちゃん!!」
おばあちゃんは樋口の方に小走りで向かった。
「慎一郎さん、お久しぶりです。」
「は?」
樋口は怪訝そうにおばあちゃんを見る。
「おばあちゃん、帰ろう。」
そう言ってもおばあちゃんはキョトンとし、樋口は怪訝そうな視線をこちらに向けるだけだった。
「岡田、この人君のおばあさん?」
私は小さく頷く。
「慎一郎さんって誰?」
「…死んだおじいちゃんの名前。あんたをおじいちゃんだと思ってる。」
「あー、おばあさんボケてんの?」
「そんな言い方しないでよ!」
ほんとくそこの男ムカつく!なんでよりによってこの男とおじいちゃんを重ねちゃうの!もっと優しい空気読める人だったら良かったのに!