ポンコツ同盟
「てかさ、よく野球なんてだるいこと何年も続けてこられたよね。意味もなく坊主にしてさ。坊主って意味あんの?それにくっそ暑い中走ったり、くっそ汚い土の上スライディングしたり。」
「野球をバカにしてる?」
「野球はバカにしてないよ。君をバカにしてるんだ。」
「…」
「そんなつらい練習に耐えてこられた君が、ケガの治療やリハビリに耐えられないわけない。」
樋口は俺を真っ直ぐ見ていた。
「…練習は夢のためだったから耐えられただけだ。」
「リハビリだって夢のためだろう。」
「…夢に近づいてたのに、またイチから…いや、ゼロから始めないといけない。」
「ゼロからでも始められる力が君にはあると思うけど。」