ポンコツ同盟

「あら、奥野くん珍しいね、どうしたの?」

保健室の先生が優しく声をかけてくれる。

「少し頭が痛くて…寝てもいいですか?」

「あらまあ大変。熱計ってみて。次の授業は何?」

「日本史です…」

「先生に連絡しておくわね。…熱はなさそうね。窓側のベッド使って。とりあえず1時間寝て、治らなかったら早退した方がいいかもね。」

「…ありがとうございます。」

友達と授業をサボったことはあるが、ひとりでサボったのは初めてだ。

先生心配してくれてるのに、仮病を使ってごめんなさい。

だけど大谷くんの言葉を思い出したら、ほんとに頭が痛くなってきた。

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