ポンコツ同盟

「いつも笑ってるのってなんで?疲れないの?」

「…樋口くんは、なんで思ってることすぐ口に出せるの?考えないの?怖くないの?」

「我慢出来ないのかも。」

「この言葉をだしたら、誰かを傷つける。誰かを傷つけたら、嫌われてしまう。嫌われてしまったら自分が傷つく。そう考えないの?」

「奥野は自分が傷つくのが怖いんだ?だから当たり障りのないことしか言わないのか。」

「…」

「だから君の心は見えづらいのか。」

僕の心が見えづらい…?

「表面しか見えないから、気持ち悪いんだよ。心の中が見えないからこそ嫌われないかもしれないけど、好かれもしない。」

「…僕はどうすればよかった?」

「全員に好かれるのは無理だって思いながら生きればいいと思う。」

…そんなこと、本当は分かってた。人それぞれ食べ物の好き嫌いがあるように、人間の好き嫌いだってあるんだ。

「特定の人に好かれようと思って生きるのは頑張れるかもしれないけど、みんなに好かれようとか、みんなに嫌われたくないとか、そんなのしんどいだけだし、頑張れないでしょ。」

「…。」

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