ポンコツ同盟
「仕方ないじゃないか。本当のことなんだから。」
「な!?」
そう言い放つと、樋口は手紙を開けて読んだ。
怒りで腸が煮えくり返りそうだが、陽香の恩人かもしれないやつだ。最後までちゃんとして、挨拶して、とっとと帰ろう。
「ふっ。ほんとにバカだな君の妹は。最期までバカまっすぐだ。」
「へ?」
「いや、死んでもなお、バカまっすぐか。本当に向日葵みたいだよ。いや向日葵以上。」
「…」
相変わらず陽香のことを馬鹿馬鹿言ってるくせに、とても優しい表情をしている。
「お兄さん、土鍋ココア飲みに行く?」
「は?」
「ついてきて。」
樋口に言われるがまま、俺は彼の後ろを歩く。