ポンコツ同盟

「陽香が君の言葉に元気づけられたのがよく分かったよ。ありがとう、樋口くん。」

そう伝えると樋口くんは

「は?僕はよくわかんないけど。とりあえず、鼻水汚いから拭いてくれる?」

そう言って、ティッシュを差し出してきた。ずるずるになった顔を拭く。

「おーい!ココア出来たぞ!渾身の出来だ!!」

おじいさんがココアを持ってきてくれた。樋口くんはそれを受け取り、マグカップに注いだ。

「これが土鍋ココアだ。」

樋口くんから受け取ったココアをひと口飲む。

「…美味しい。」

正直、普通のココアとの違いはわからない。それでも、いつものココアよりもあたたかく、甘いように感じた。

< 269 / 377 >

この作品をシェア

pagetop