ポンコツ同盟
「陽香が君の言葉に元気づけられたのがよく分かったよ。ありがとう、樋口くん。」
そう伝えると樋口くんは
「は?僕はよくわかんないけど。とりあえず、鼻水汚いから拭いてくれる?」
そう言って、ティッシュを差し出してきた。ずるずるになった顔を拭く。
「おーい!ココア出来たぞ!渾身の出来だ!!」
おじいさんがココアを持ってきてくれた。樋口くんはそれを受け取り、マグカップに注いだ。
「これが土鍋ココアだ。」
樋口くんから受け取ったココアをひと口飲む。
「…美味しい。」
正直、普通のココアとの違いはわからない。それでも、いつものココアよりもあたたかく、甘いように感じた。