ポンコツ同盟
「君はどうして手首を切ってるの。死ぬ気もないのに。」
「だから、ファッションリスカだって。」
「だから、ファッションリスカは誰かに見せるものだろ。」
「…リスカで虚無感を埋めてる。安定剤みたいなもんだよ。」
「虚無感?君はいつも人に囲まれてるのに?いつも笑ってるじゃないか。」
「あれはみんな私が人気者だから名声に寄ってくるだけよ。私自身が好きで寄ってきてるわけじゃない。順風満帆、いつも笑顔の可愛い女子高生じゃなきゃ、いいねもらえないからね。」
「ああ、君は愛されたいのか。」
「そうかも。愛されたいけど愛が足りないの。だから手首を切って心を埋めてるのかも。」
「リスカで心は埋まるの?」
「わかんないけど、こうしたら落ち着くの。」
「…そう。」