ポンコツ同盟

「君の幸せは君しか決められないよ。僕にはリスカをしてる君が幸せには見えないけれど、君にとってそれが心地良いものならば、それはそれでいいと思う。」

「ふーん。」

樋口の隣に座ってカミソリを見せた。

「可愛いでしょ、このカミソリ。ピンクちゃんって名付けてる。」

「名付けた可愛いカミソリなら、本来の使い方してあげなよ。」

「樋口も切ってみる?」

「嫌だよ痛いのは。」

「生きてるって実感できるよ。」

「そんなのなくても実感してるよ。」

「どんなとき実感できるの?」

「君みたいな変人に会った時。」

「樋口の方がよっぽど変人だよ。」

私はケラケラ笑った。

「私でも幸せになれると思う?」

「さあ?君次第だろ。」

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