ポンコツ同盟

「君は優しいね。」

「…なにが。」

「だって僕なら、そんなひどいことされたら、そいつらにも絶対同じ痛みを与えるよ。むしろそれ以上の復讐を考える。」

「…僕は弱虫だから。」

「弱くないよ。今日だって学校来てるじゃん。」

「…逃げる勇気もなかったんだよ。」

「死ぬ勇気はあるんだ?」

「…死ぬしかないんだよ。」

「いくつでも方法はあるよ。教室に行かなくていい。学校に来なくてもいい。」

「…どれも出来なかった。」

「…そう。」

僕は『遺書』をすべてそいつに渡した。

「すみません、これ、僕の親に渡してもらえますか?」

「嫌だよ。」

「…ですよね。」

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