ポンコツ同盟
後日。
あいつらはみんな停学処分となり、退学になるかどうかは今後の話し合いで決まるそうだ。
僕はというと、腫れ物扱いされるかと思いきや、そうでもなかった。いじめに関係ないクラスメートたちは何事もなかったように話しかけてくれた。主に桜庭。学校では桜庭といつも一緒にいるようになった。
お礼をするため、僕は先輩たちの教室に向かった。
「本当に本当に、ありがとうございました。」
「良かったよ。俺らもよく分からないまま解決したけど。」
「何かあったらまた言いなよ。いつでも力になるから。」
「ありがとうございます。」
「それにしても、荒川のrrrrrrrrってやつうるさくなかった?いらなかったね。」
「お前が!舌巻いとけって言ったんだろ樋口!」
見ず知らずの僕を助けてくれて、本当に優しい先輩たちだ。こんなにたくさんの人が助けてくれたのは全部全部、樋口さんのおかげだ。
「君が学校を辞めなくて良かった。」
「え?」
「何も悪くない君が学校を辞めて、クソみたいないじめをするやつが学校でぬくぬく楽しそうに生きるのは、違うだろ?」
「…」
「君が頑張って学校に来てくれたから、上手くいったんだよ。よく頑張ったな。」
樋口さんは何もしていない僕を称えてくれた。
「…本当にありがとうございました。」
僕は深くお辞儀する。
これから先、何があっても自分を裏切らないと、樋口さんのボサボサ頭に誓った。