ポンコツ同盟

それから毎年、幹ちゃんは私の誕生日に大量の飴を降らせてくれた。

幹ちゃんは、昔から変な子だった。嘘が吐けない、残酷なことも平気で言う子だった。

でもその分、信用できる友達だった。

飴が降ってくるたびに、私は笑ってしまった。


だけど今年はそれもないだろう。

私は女子高に進学した。幹ちゃんとは違う高校。

距離は近いけど、高校に入ってから会うことなんてほとんどなくなった。

私は一日、憂鬱な気持ちで過ごすことになるだろう。


そして今日、私はお兄ちゃんと同い年になってしまった。

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