ポンコツ同盟

「あの、皆さん、お礼をさせてください。」

優香がそう言うと

「あ、僕は豆大福で。」

と言った幹生さんの頭を荒川さんがしばいていた。

「お兄ちゃん、いらんこと言うな。お礼なんていいよ。当たり前のことをしただけだから。ここから家まで帰れる?」

「あ、私も同じ駅までなので大丈夫です。」

「そっか。気をつけてね。」

悠里さんたちはそれぞれの方向に去っていった。

どこまでかっこいいのか。

すごい憧れる。私もあんなかっこいい女性になりたい。

「…里穂、やっぱり私、あの人たちにお礼がしたい。今から買い物付き合ってくれる?」

優香の言葉に、私は大きく頷いた。



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