ポンコツ同盟

「侵入者とかどんなやつだよ。」

何人かのクラスメートが、野次馬しに廊下に出ていった。

「次理科だよ。先に行ってるね明希。」

「あ、うん、すぐ行く。」

次は移動教室だったか。だるいなと思いながら教科書を取り出す。

気がつけば、教室には私一人しか残ってなかった。

その時、窓が外からノックされた。

「ひっ!」

そこにいたのは、近くの高校の制服を着て、雨に濡れたであろう、びしょびしょになった男の子。

「…見つけた。明希ちゃん。」

「え、…幹ちゃん!?」

大きな袋を抱えた幹ちゃんだった。

< 36 / 377 >

この作品をシェア

pagetop