ポンコツ同盟
「侵入者とかどんなやつだよ。」
何人かのクラスメートが、野次馬しに廊下に出ていった。
「次理科だよ。先に行ってるね明希。」
「あ、うん、すぐ行く。」
次は移動教室だったか。だるいなと思いながら教科書を取り出す。
気がつけば、教室には私一人しか残ってなかった。
その時、窓が外からノックされた。
「ひっ!」
そこにいたのは、近くの高校の制服を着て、雨に濡れたであろう、びしょびしょになった男の子。
「…見つけた。明希ちゃん。」
「え、…幹ちゃん!?」
大きな袋を抱えた幹ちゃんだった。