ポンコツ同盟
いつもより軽い足取りで家に帰っていると、急に雨が降ってきた。
「うわ。最悪。」
けっこうな量の雨だったが、あと少しで着くため、走って帰った。豆大福が濡れないように、スーツの脇に入れる。
アパートのエントランスに着き、ホッとしていると、目の前の公園のブランコにびしょ濡れになりながら座っている制服姿の男子高校生がいた。
「何やってんだろ…?」
男子高校生は一切動かず、雨に打たれていた。気にはなったが、雨に打たれたい厨二男子なのかもしれないと、俺は家の中に入った。
濡れたスーツをハンガーにかけ、服は全部洗濯機に突っ込む。風邪を引かないように、軽くシャワーを浴びた。
いつもであれば帰りのコンビニでご飯を買うのだが、今日はそれどころではなかったから、ご飯を買いに行かなければならない。
まだ雨が降っているから外に出るのは億劫だが、お腹が空いてきたので仕方なく傘を持って家を出た。