ポンコツ同盟
「お風呂と着替え、ありがとうございました。」
「ドライヤーそこにあるよ。」
「いいです。いつも使わないんで。」
だから髪の毛ボサボサなのか。
「制服は除湿機にかけるからこっちに干してくれる?」
「はい。」
俺は制服以外の彼の服を洗濯機で回し、彼は俺のスーツの横に制服をかけた。
「コンビニ弁当で申し訳ないけど、食べなよ。」
「ありがとうございます。」
テーブルに並べたお弁当を2人で食べる。
「そうだ。家族に連絡しときなよ。きっと心配してる。」
「スマホ、学校に置いてきてしまった。」
「え?…じゃあ俺の貸してあげるから。」
「自分のスマホの番号しか覚えてない。」
「は?」
困った。絶対親御さん心配してるじゃん。下手したら俺が誘拐したみたいになるじゃん。
「大丈夫だよ、僕男だし、両親そんなに心配しない。」
「そう…?じゃあこれ食べたら送っていくから帰りなよ。」
「…」
とても歯切れが悪く、返事が返ってこない。