ポンコツ同盟
33、ポンコツと愉快な仲間たち

樋口幹生、高校3年生。

僕はとんだ勘違いをしていた。

小学生時代の友達が、僕のせいで死んだと思っていたが、それは誤解だった。

ななちゃんは生きていた。

今は大学4年生で元気に過ごしているらしい。

良かったと思う反面、10年ずっと悩んでいた期間は一体なんだったんだと落ち込む。

それでもまあ、生きていて良かった。

誤解が解けた昨日。僕の中のわだかまりが消え去った。

今日は学校に行かなければならない。それがとても憂鬱で仕方なかった。

僕が失踪したと、クラス中が騒然としたらしい。ラインのメッセージの量が半端なくて、メッセージを返す気力もなく、全て既読スルーした。すると既読がついたのに気付いた友人たちがまたメッセージを送ってきたが、全て既読スルーした。

絶対今日、先生や友達に怒られる。憂鬱だ。

< 373 / 377 >

この作品をシェア

pagetop