ポンコツ同盟
僕の周りにはポンコツしかいない。
だってポンコツな僕の近くに寄ってくるんだから、それはポンコツだろ?
「ポンコツ君たち、これからもよろしく。」
「樋口!」
「はははっ!」
今日もうるさい教室で様々な声が飛び交う。
僕たちはポンコツだから、1人では生きていけない。だけど例えポンコツでも大勢集まればそれは強い。
むしろ最強。
周りのポンコツたちのおかげで、僕は過去も今も全部肯定できた。
間違いじゃなかった。
「しっかり勉強しろよ荒川。君と同じ大学に行きたいんだから。」
「…わかってるよ。勉強教えろよ。」
ポンコツな人生も悪くない。
[完]