ポンコツ同盟
6、松村いろはという女
松村いろは、高校3年生。
進路に悩んでいる。将来何をしたいか全然わからない。
この時期、進路が決まってない人なんてほぼいないだろう。周りの友達は、漠然とでも決まっている。
帰り道の歩道橋、アンニュイな気持ちになった。
高校は家から近いし、だいたいの友達が同じとこに進んだから、なんの迷いもなく受験した。
しかし大学は違う。みんなそれぞれ目指すところが違うのだ。人に流されて決めるなんてしたら後悔することは分かっている。
「しんど…」
将来のことを考えるたびに気が重くなる。