ポンコツ同盟
翌日、放課後の教室に増永くんを呼び出した。
「増永くん、好きです。」
「え、」
「増永くんの優しいところが好き。気長に勉強教えてくれるとこも好き。絵を描いてる横顔も好き。増永くんの描いた絵も好き。」
「樋口さん…」
増永くんはポカンとしたあと、顔が一気に真っ赤になった。
「それから、彩香ちゃんのこと見てるときの目が好き。彩香ちゃんのこと真っ直ぐに想ってる増永くんが好き。」
「へ、」
「増永くんのこと大好きだから、増永くんには幸せになってほしい。彩香ちゃんに想いを伝えるべきだよ。」
「え、え、どういうこと、え、」
さっきよりもますます顔を赤くする増永くん。
「好きなんでしょ、彩香ちゃんのこと。見てれば分かるよ。」