ポンコツ同盟
「樋口くん。」
「あ?なに中村。」
「ちょっと話したいんだけど、いい?」
「えー?いいけど。」
樋口はダルそうに返事した。
「じゃあ俺先に教室戻ってるぞ。」
「おー。」
荒川は手を振って教室へ向かって行った。
樋口を空き教室に誘導する。
「何?話って。」
ボサッとしてる顔に腹が立って、樋口の横の壁を殴った。
「わお。壁ドン?」
「なんでお前なんかに俺が負けるんだよ!」
「は?」
「どんだけ寝る時間を割いて勉強しても、どんだけ一生懸命授業を聞いても、なんの努力もしないお前に勝てないなんて世の中不公平すぎる…」
俺がしゃがみこむと、樋口は突っ立ったまま、頭を掻いていた。