ポンコツ同盟
「あのさ、中村は何のために勉強してんの?」
「…え?」
「1位とるために勉強してんの?」
「それは…」
何のために勉強してんだ俺は、
「1位とるために勉強してるなら別にいいんだけど、いい大学に入るためとか、将来のためとかに勉強してるなら、僕に突っかかる時間は無駄でしかないよ。」
「…」
「そもそもさ、勉強なんて無駄が多いんだよ。教科書の中で将来役立つ知識なんてほんの一握りしかないんだから。」
返す言葉すら出てこない。
「たださ、勉強して知識を身につけたら、その分選択肢は増える。」
「え?」
「将来の選択肢だよ。」
樋口がしゃがんで、俺と同じ目線になった。